ニューイヤー駅伝(全日本実業団駅伝)を走った元実業団選手2人が、ランニングフォームなどを解析する機器の製品化に挑んでいる。
その2人は、横浜市の橘明徳さん(35)と川崎市の柴内康寛さん(32)。
橘さんは東北大工学部を経て日産自動車(神奈川)、プレス工業(同)で陸上を続けながら働いてきた。
一方、柴内さんは専修大で箱根駅伝に出場し、卒業後は警視庁(東京)へ。
2人は1月のニューイヤー駅伝に出場。テレビドラマ「陸王」にもエキストラ出演した。
大学時代に金属工学を学んでいた橘さんは、「引退後はエンジニアと陸上の知識を、ともに生かしたい」と考え、ベンチャー企業「LEOMO」(港区)に転職。
自転車競技選手の動作解析システム(モーションキャプチャー)の開発で実績がある同社で、解析機器の開発を始めた。
柴内さんも警視庁を退職し、教員を目指しながら、ランナーとして開発に協力している。
2人が開発中の機器では、5個のセンサーを足などに付けて走ると、ランニングスピードや疲労に関わる動きが数値化される。
選手は腕時計型の機器でそれを確認しながら走り、数字の変化を追うことでパフォーマンスを高めることができる
屋内のランニングマシン上を走ったり、屋外でカメラに囲まれたりするなどの制約がないのもメリットだ。
測定に関する細目は明らかにされていないが、年内の販売を目指しているという。
また、データ集めのため試走に協力してくれるランナーも募集しているのだとか。