メジャーで投打の活躍を続けるエンゼルス大谷翔平選手。
開幕前は二刀流実現に向け、懐疑的な声も多く聞かれたが、今ではそれに異を唱える人はいないだろう。
6日(日本時間7日)の敵地マリナーズ戦では、左足首の軽い捻挫のため12日ぶりの先発マウンドとなったが、6回3/0を6安打2失点の好投を披露。7回にこそ2ランで2点を失ったが、そこまではマリナーズ打線に付け入る隙すら与えなかった。
米データ分析サイト「ファングラフス」は、今季3勝目(1敗)を飾ったパフォーマンスの中に、ある進化を見つけた。
今季5度目の先発マウンドは、過去4度に比べてスライダーとカーブを有効に使っていたという。
記事によれば、大谷はそれまでスプリットを多用していたが、マリナーズ戦ではブレーキングボールと呼ばれるスライダーやカーブを多投。
その証拠に、前4試合ではブレーキングボールで5度しか奪わなかった空振りを、マリナーズ戦では1試合で9度も奪っている。
カーブも効果的な球種と評価する一方で、スライダーがそれ以上の効果を見せた。
大谷は3・4月に投げた4試合ではスライダーが高く抜ける場面も見られたが、6日(同7日)マリナーズ戦では低めに面白いように決まっていたのだ。
記事では、それをボールが投げられた場所の分布図を用いて紹介。
このスライダーの制球が改善されたことが、スプリットに警戒していた打者たちの裏を掻く形になったようだ。
制球力が改善された理由について、記事では「捕手がマルドナドではなくリベラだったかもしれないし、右中指のマメが治ったからかもしれない。またメジャー球に慣れたからかもしれない」と推測。
実際のところは何が要因だったのかわからないが、現実としてスライダーが改善され、それを実戦でうまく使い始めたことに大きな意味があるとしている。
事実、右打者も左打者も関係なく、スライダーの餌食になった。
すでに高評価を得ているスプリットに加え、時速100マイル(約163キロ)を超える速球、さらに精度の上がったスライダーとカーブ。
大谷選手が、この4つの球種をうまく操ったのが6日(同7日)のマリナーズ戦だ。
「ファングラフス」の記事は最後に次のように締めくくった。
オオタニは4つの球種を持つエース級の投手だと言われた。そして、5回目の登板で初めて4つの球種を上手く操った。1度だけではわからない。これが続くと判断するには早過ぎる。しかし、このような投球を続けられたら、何が起こるかは言うまでもないだろう
【MLB】米データ分析サイトが指摘 大谷がマリナーズ戦で見せた進化「4つの球種」(Full-Count) – Yahoo!ニュース