パナソニック システムソリューションズ ジャパン株式会社では、360度ライブカメラやミラーレス一眼カメラを活用した「映像空間ライブ配信ソリューション」の実証を開始し、2018年度内のソリューションの提供を目指す。
テレビをはじめ従来のスポーツ中継など、遠隔地のイベントのライブ視聴体験は、現地の一部分を映像として切り取り、いわば「窓枠越し」に視聴する「客観的な視聴体験」がメインだった。
本ソリューションでは、360度映像を活用し、スタジアムの空間を丸ごと遠隔地に伝送。
視聴者の周囲を囲むように壁面にプロジェクターで投影する事で、あたかもスタジアムの中に居るような没入感の高い、「主観的な視聴体験」の実現を目指している。
さらに、ライブ映像に加え、選手情報や得点状況、リプレイ映像などの現地情報や、投影場所独自の情報など、付加情報も合成表示することで、現地でのリアルな観戦とも異なる新たな視聴体験の提供も図る。
そのため、パナソニックではノウハウを持つさまざまな企業と協業し、ビジネススキームの検証および拡充を通じて、「映像空間ライブ配信ソリューション」の実用化、トータル映像ソリューションの具現化による、新たな視聴体験の提供を図っていくとしている。
主に次のような用途で使われることを想定している。
- スポーツバーなど飲食店でのスポーツ観戦やアーカイブ視聴
- カラオケボックスなどへの音楽ライブ配信
- 展示会やイベント会場など仮設施設への現場映像の配信
また、360度映像を部屋などの空間に投影する際の本サービスの主な特長(ヘッドマウントディスプレイ視聴との比較)は次のようなものが挙げられる。
- 映像の中に入っているような、没入感のある新しい視聴体験を提供
- 同じ空間で大人数で同時に映像を共有する体験を通じて、より高い「共感」を提供
- 小さいお子様でも安心して視聴可能
- 視聴中に飲食や歓談、スマホの操作など、視聴以外の行為も同時に行うことが可能
なお、本ソリューションは、「SPORTS ENTERTAINMENT TRADE SHOW 2018」(2018年6月19日(火)~20日(水)、東京国際フォーラムホールE、事前登録制)のパナソニックブースにて参考展示するとのこと。