6月16日に行われた、サッカーW杯ロシア大会グループC、フランス対オーストラリアの一戦で、テクノロジーの最新技術が光った。
後半9分、FWのアントワーヌ・グリズマンがスルーパスを受けてペナルティエリア内に走り込む際、足を引っ掛けられて倒される場面があった。
ここで主審はホイッスルを鳴らさなかったが、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)による映像確認の結果、PKの判定が宣告されたのだ。
VARとは、映像による審判補助システムのこと。
国際サッカー連盟FIFAが3月にコロンビアのボゴタで開いた理事会において、W杯ロシア大会で導入を決めたもので、昨年のコンフェデレーションズ杯などでも試験的に運用されていた。
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PKが与えられたフランスはグリズマン自らが決め、先制。W杯史上初、VARが使用されての得点となった。
フランスは後半17分にオーストラリアに追いつかれたものの、後半36分にまたもテクノロジーによって得点が決まる場面が。
MFポール・ポグバがゴール正面でパスを受けて放った浮き玉のシュートは、クロスバーに当たってゴールネットを揺らさなかったが、ゴールラインテクノロジーによってゴールが認められた。
ゴールラインテクノロジーは、前回ブラジルW杯から導入されたシステム。7台のカメラとコンピュータ解析によってボールがゴールラインを割ったかを判断し、ゴールラインを割っていれば、主審の手にはめられた端末が振動して”GOAL”と表示される。
試合はそのままフランスがオーストラリアを2対1で破った。
今回の試合では、VARとゴールラインテクノロジーという最新技術によって、際どいプレーの判定がフランスにとって良い結果をもたらすことになった。