アシックスは、2019年9月に東京都江東区の豊洲にオープン予定の複合施設内に、大規模な都市型低酸素環境下トレーニング施設を開業する。
総面積は約5,000平方メートルで、2階および3階の2フロアに入居するとのこと。
また、事業開始にあたり、同施設の運営を担う子会社の設立を予定している。
このたび開業するトレーニング施設が入居する複合施設は、2018年10月に開場し、将来的に観光施設の整備なども予定されている豊洲市場に隣接。
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の選手村(晴海地区)と各競技施設の中間に位置していることから、スポーツに関連した施設の需要もあり開発計画が進められている地区。
空港や主要駅からのアクセスも良く、来訪者の急拡大が見込まれる都市部のエリアでありながら、プールやランニングレーン、トレーニングジムなどを有する過去に例を見ない大規模な施設で、陸上や競泳などさまざまな競技における低酸素環境下トレーニングを実施できる。
また、アシックスが培ってきた知見を盛り込んだトレーニングメニューの提供なども予定しているという。
パフォーマンス向上を目指すトップアスリートはもとより、基礎体力向上やボディメイク、健康寿命延伸などを目的とする一般の方も含め、幅広いお客さまに新たなスポーツ体験をもたらす先進的なトレーニング施設を目指す。
低酸素環境下トレーニングとは、標高2,000メートル以上の高地に相当する酸素濃度の状況下で行うトレーニングのことで、通常の酸素濃度の状態で行うトレーニングよりも短時間で効率よく全身持久力や筋持久力の向上などが見込めるとされており、東京大学の宮下充正名誉教授らがその効果を提唱している。
マラソン、競泳、クロスカントリースキーなどでは、「高地トレーニング」が以前から取り入れられていたが、海外で実施されることも多く、費用や時間の面から一部のトップアスリート向けのトレーニング方法と考えられてきた。
近年では、専用の装置を使用することで平地でも低酸素環境下トレーニングを実施できるようになり、一般の方も疲労回復力の向上を目的として取り入れるなど注目を集めている。
同社は「スポーツでつちかった知的技術により、質の高いライフスタイルを創造する」のビジョンのもと、すべての人々が健康で幸せな生活を実現できる製品・サービスの創出に取り組んでいる。