日本肢体不自由者卓球協会 (※以後、パラ卓球協会)は、11月19日(月)より、変形する卓球台のデザインを協会HPにて公開。
通常、卓球台は長方形だが、実は、パラ卓球の選手がプレーした時、障がいによって違った大きさに感じているという。
変形する卓球台は、パラ卓球選手が自身の障がいと向き合い、自分から卓球台がどのように見えるかを具現化したものである。
ニールセンスポーツが2017年に調査したデータによると、パラスポを観戦したことがある人は1%という衝撃的な調査結果が発表された。
障がい者スポーツは、体験できる場も限られており、一般層が競技に触れる機会はごく僅かなためだ。
このような調査結果がある中、協会として、変形する卓球台を一般の方にも体験してもらうことで、1人でも多くの人にパラ卓球の楽しさを知ってもらい、試合を見ていただきたいとのこと。
1.岩渕幸洋選手の卓球台
左足に踏ん張りがきかない岩渕選手の卓球は、左サイドのカドが遠くなっている。
岩渕選手は左足ではステップの反動に耐えることができず、一度右側に踏み込んだら元のポジションに戻りづらいと感じているという。
そのため、上下左右に振られないように前でプレーするよう意識しており、勝負をすると決めた時に思い切り踏み込んで仕掛けていくプレースタイルだ。
2.茶田ゆきみ選手の卓球台
前後左右の動きが限られる車イスでプレーする卓球台は、ものすごく遠く感じるといい、ネット際のボールは、どんなに手を伸ばしても届かない。
そのため茶田選手の卓球台はとても奥行きがある卓球台になっている。
そのため、茶田選手は手前に打たせないよう、台の手前に打ち込んでチャンスを伺っている。
3.八木克勝選手の卓球台
手を伸ばすという手段を持たない八木選手の卓球は、手前や左右のボールが届かない。
そのため、卓球台は下が大きく丸になっている。
手でカバーできない分は足でカバーしており、足は動くので、フットワークを軽くする練習を中心にしているという。
世界初!パラ選手から見える卓球台を具現化 “変形する卓球台”